はじめに:副業の税金は「1年遅れ」でやってくる

「確定申告っていつから?」「副業の税金っていつ払うの?」
──そんな疑問に答えるために、この記事では副業の税金スケジュールを1年分まるごとカレンダー形式で解説します。

副業の税金は**“前年の所得”に対して翌年に申告・納税する**のが基本ルール。
スケジュールを把握しておけば、確定申告前に焦ることも、無駄な延滞金を払うこともありません。


目次

  1. 副業の税金スケジュール全体像(年間フロー)
  2. 2024年分の確定申告スケジュール(2025年実施)
  3. 月別ToDoリスト(1月〜12月)
  4. 申告に必要な書類と準備物チェックリスト
  5. 税金の支払いスケジュール(所得税・住民税・消費税)
  6. 副業の種類別スケジュールの違い(会社員/主婦/学生/個人事業主)
  7. 忘れがちな申請・届出まとめ
  8. スケジュール管理のコツ(ツール・自動リマインド)
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ:確定申告は「2月・3月」ではなく「1年通した準備」

1. 副業の税金スケジュール全体像(年間フロー)

まずは1年間の全体の流れを把握しましょう。

時期内容主な手続き
1〜12月副業での収入・経費発生領収書保存・帳簿記録
翌年1月源泉徴収票・支払調書受取申告準備開始
2月16日〜3月15日所得税の確定申告期間e-Tax/郵送提出
3月15日所得税納付期限スマホ・銀行・コンビニ支払い可
6月住民税決定通知・納付開始普通徴収or特別徴収
7月・11月消費税中間申告(対象者のみ)売上1000万円超の場合
通年経費管理・帳簿整理クラウド会計活用

✅ 副業の税金管理は「1〜12月=対象期間」「翌年2〜3月=申告期間」と覚えましょう。


2. 2024年分の確定申告スケジュール(2025年実施)

項目内容
対象期間2024年1月1日〜12月31日の所得
申告期間2025年2月17日(月)〜3月17日(月)予定
所得税納付期限2025年3月17日(月)
住民税納付開始2025年6月中旬〜(納付書送付)
消費税申告期限同上(該当者のみ)

※2025年は3月15日が土曜のため、翌17日が最終日になる見込み。


3. 月別ToDoリスト(1月〜12月)

1月:前年の整理と準備開始

  • 源泉徴収票・支払調書を集める
  • 経費・領収書の整理
  • freee/マネーフォワードで帳簿確定
  • 医療費控除・ふるさと納税の確認

2〜3月:確定申告本番

  • e-Tax・郵送で申告
  • 所得税を納付(銀行/スマホ決済)
  • 住民税「普通徴収」を選択して副業バレ防止

4〜5月:住民税通知待ち

  • 自治体から税額決定通知
  • 特別徴収(会社天引き)or普通徴収(自分払い)確認

6〜7月:納付・次年度準備

  • 住民税・国保・年金支払い開始
  • 帳簿テンプレートを新年度用に更新

8〜10月:節税対策・経費見直し

  • 青色申告者は決算前に経費調整
  • 開業届・事業用口座・クレカの見直し

11〜12月:最終締め

  • 年末調整書類の提出(本業)
  • 副業分の経費精算・請求書最終処理
  • 領収書を年度フォルダで整理保存

4. 申告に必要な書類と準備物チェックリスト

書類対象者入手先
源泉徴収票会社員勤務先
支払調書副業で報酬を受けた人取引先・ASP
領収書・請求書全員自分で保存
通帳・入出金記録全員銀行
マイナンバーカードe-Tax利用者市区町村窓口
青色申告決算書事業所得者会計ソフトで自動作成

書類は「年ごとに1フォルダ」でまとめると税務署対応も安心。


5. 税金の支払いスケジュール(所得税・住民税・消費税)

税金の種類納付時期支払い方法
所得税3月15日までスマホ決済/口座振替/コンビニ可
住民税6月・8月・10月・1月納付書または特別徴収
消費税3月15日まで売上1000万円超の人のみ
国民健康保険6月〜翌3月(年10回)自治体発行の納付書
国民年金毎月クレカ・口座引落し可

6. 副業の種類別スケジュールの違い

タイプ特徴注意点
会社員年末調整あり副業分のみ確定申告。住民税普通徴収を選択。
主婦扶養の収入ライン確認103万・130万ラインを意識。
学生勤労学生控除あり親の扶養・奨学金との兼ね合い注意。
個人事業主通年で帳簿管理青色申告は2か月以内に申請。

7. 忘れがちな申請・届出まとめ

手続きタイミング備考
開業届副業を事業化する際開業日から2か月以内
青色申告承認申請書同上最大65万円控除
W-8BEN(海外収入)YouTube・Upwork利用者米国源泉税対策
住民税普通徴収選択確定申告時会社バレ防止
消費税課税事業者選択届売上増加時年度内適用に注意

8. スケジュール管理のコツ(ツール・自動リマインド)

  • freee/マネーフォワード:会計・申告・納付スケジュールを自動通知
  • Googleカレンダー連携:確定申告・納付日を定期登録
  • LINEリマインダー:月初に「領収書整理」通知を設定
  • **スマホ決済(PayPay)**で即納税も可能

納税を「イベント」ではなく「習慣」にするのが、継続のコツです。


9. よくある質問(FAQ)

Q1. 副業の確定申告はいつまでにすればいい?
→ 翌年の2月16日〜3月15日まで。2025年は3月17日(月)まで。

Q2. 住民税はいつ払う?
→ 6月中旬以降に納付書が届きます。普通徴収なら自分で支払い。

Q3. 副業分だけ申告できる?
→ 可能です。本業(年末調整済)+副業分を追加申告。

Q4. 青色申告の提出期限は?
→ 開業日から2か月以内。3月15日までに出せば翌年適用。


10. まとめ:確定申告は「2月・3月」ではなく「1年かけて整える」

  • 副業の税金は「前年の収入」を翌年に申告
  • 申告期間:2025年2月17日〜3月17日
  • 住民税は6月から支払い開始
  • 月ごとに「領収書整理・帳簿入力」を習慣化
  • 確定申告は**“年末イベント”ではなく“通年管理”**

税金は準備が早い人ほど「損をしない」。
毎月の記録こそが、確定申告成功の最大の秘訣です。


次に読むおすすめ記事

おすすめの記事